こんにちは!カーライフエッセイストの吉田由美です!
特に女性や子ども(というか私!?)が好きなものとして、「キラキラ、ふわふわ、もこもこ」があると思うのですが(吉田由美調べ)、クルマにはこの中の「キラキラ」があります。BMWは7シリーズにスワロフスキー製のギアセレクターを、ボルボは同じスウェーデンのオレフォス社製クリスタルガラスのシフトノブを採用し、見ただけでちょっとわくわくします。
エクステリアでは、ベントレーのヘッドライトは、まるでバカラのグラスのような美しいクリスタルカット。こちらは正確にはガラスでは無いかもしれませんが、このようにクルマにガラスを使うことで、美しさや個性、そして高級感を演出してくれます。ここまでは装飾品としてのガラスですが、次は実用的なガラスのお話。
私はほぼ365日いろいろなクルマに乗っていて、移動手段はほぼクルマ。それなのに意外と日焼けしているんです。しかも右腕側が特に黒い! クルマでの移動が多いとはいえ、自動車業界は屋外イベントも多かったり、うっかり日焼けもしているので一概にはどこで日焼けしたかはわかりませんが、右ハンドルのクルマに乗っていることが多いため、右側からの紫外線による日焼けのせいです。
日本では日本車はすべて右ハンドルですし、輸入車でも日本の交通環境上、右ハンドル仕様車を選ぶお客様が多いということもあり、私たちが試乗する車も右ハンドル車が多いのです。実際、私の愛車MINIも、右ハンドル仕様。しかも私は半袖の跡が付くのを避けるため、夏はノースリーブの服を着ていることが多く、強い日差しのジリジリ感をダイレクトに感じてしまいますが、特にそれはサイドガラスから。
それはガラスが「100%紫外線カットできない」からで、しかもサイドガラスはフロントガラスより紫外線カット率が低いのです。そもそも100%紫外線カットできるガラスは未だに無く、以前、自動車メーカーの開発担当者にそのことを質問すると、「100%にすると真っ黒なガラスになってしまいます」との回答。しかし、実際はそのわずか0.の差で、日焼けはしてしまうのです。
というわけで私はそれを補うため、少し前、愛車に100%紫外線カットするというコーティングを施工しましたが、あら不思議!施行後は全然ジリジリ感が無く、車内も涼しい! 日焼けはお肌を乾燥させ、老化させる大敵。施工してよかった~(笑)。そして、今年の夏は酷暑でしたが、ガラスルーフのクルマでちょっと気になるクルマがありました。個人的にはガラスルーフのクルマは、開放感があり、車内にいながらどんな天候でも高層ビルの夜景や星空が楽しめたりと、好きな装備のひとつですが、夏に試乗したガラスルーフ付きのクルマの中で、車内が驚くような暑さになってしまうクルマに出会いました。しかも、どんなにエアコンを強くしても追いつきません。
特に首から上が熱くなり、車内でぼーっとしてしまうぐらい強烈。考えてみると、屋根全体がガラスということは、温室と同じ。でも同じグループの兄弟車に乗ったら、そこまでの熱さではなく…。こういったことは実際に乗ってみないと、しかも少し長くクルマに乗らないとわからないことかもしれません。クルマはガラス面積が大きいので、一刻も早く100%紫外線カットガラスが登場しますように。世界中の女性のお肌と美しさと若さ、そしてみんなの体を紫外線から守るために!
とはいえガラスは日々進化していて、マクラーレンはガラスルーフの明るさを調整できたり、先ごろ発売されたトヨタ新型センチュリーでは後席ドアガラスがスイッチ一つで視界と透過光を制御する調光ガラス「デジタルカーテン」を世界初採用。「ジャパンモビリティショー」の会場に新型センチュリーが展示されていまして、大人気でした。
そして先日、「CEATEC」という技術の展示会に取材に行ったところ、「発電するガラス」を発見!これは「パナソニックホールディングス」のもので、ガラス建材一体型ペロブスカイト太陽電池。ガラス基板に直接塗布するだけということなので、クルマにも活用されるかもしれません。というわけで、実は私、以前からかなりガラスに注目しています!ガラスはカーライフを豊かに楽しく、快適にしてくれるアイテムですから。
吉田由美(よしだゆみ)
2月23日 岩手県生まれ。
1998年より、モデル業の傍ら日産ドライビングパークにて、セーフティ・ドライビング(安全運転講習)のインストラクターとして3年間活動。
その後、「カーライフ・エッセイスト」としてクルマまわりのエトセトラを独自の視点で執筆活動をはじめ、現在は自動車雑誌を中心に女性誌、テレビ、ラジオ、イベントなどで幅広く活動の場を広げている。
日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員、日本自動車ジャーナリスト協会理事、日本ボート・オブ・ザ・イヤー選考委員。